by norbulingka 2017年4月より、大分県国東市にある古民家を改築したゲストハウス・民宿を始めます。 websiteはこちらです。 自然からの採取や農作業、お料理、工作や大工仕事まで、ご一緒にここでの暮らしを体験できる「体験型宿泊」と、共同キッチンを利用できるシンプルな食事無しの「素泊まり」と、2種類の宿泊タイプをご用意しています。
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いよいよキッチン・リビング作りにとりかかりました。 手前の部屋がキッチンになります。 庭に面した南向きの部屋で、床の間や仏壇があり客室として作られた、一番いい部屋です。 既存のキッチンは北の暗いところにあるのですが、一番明るくていい場所にキッチンを持っていきたかったのです。 天井を落としました。 そうしたら、2階の窓から光が入って明るい! 軒が長いのでうす暗かった部屋が、家で一番明るい部屋になりました。 天井&2階の床を作り直して娘の部屋を2階に作るつもりだったのですが、天井を落としてみたらあまりの開放感! それに梁の見える素晴らしい景色・・・。 さすがの棟梁も「こりゃーこのままがいいで!」。 家探しに来た際、2階を見て娘に「この部屋はかわいくなるよ!」と言って決めたようなもので、私自身2階に娘の部屋を作るのをとても楽しみにしていたので、ものすごーーーく悩みましたが・・・このままにすることにしました! あ~~また天井を取ってしまった・・・。 国分寺の家も天井を取って、冬がすごく寒かったので、それもすごく悩んだのですが、棟梁もご近所のNさんも「寒くないで!九州よ!」と言うのですが、移住者はみんな「寒いよ~」と言っていたのでちと心配・・・。 でも、床下にも断熱材を入れ薪ストーブも導入予定。 その薪ストーブをどこのどれにするか、煙突をどうするかで今悩み中です。 薪ストーブ経験者の方、お教えいただけたら嬉しいです。 さて、各所の解体です。 ここは床の間。 張りぼての模様かと思ったら、なんと組み木で作ってありました。 きれいにはずしてパズル状態にして残してあります。 どこかに使おうかな。 こちらは床の間と仏壇の仕切り壁をはずしているところ。 土壁を落とすと竹を縄で組んだ竹木舞が出てきて、その緻密さと美しさに感動です。 30年前に棟梁が建てた、我が家の斜め前のお家(棟梁のお兄さんの家)もこの竹木舞と土壁で作ったとか。 40年以上前に実家を建て替える時、この土壁が出てきた覚えがあるので、東京では40年以上前からこの工法は絶滅しているはずです。 ここ国東でももうこの作り方で家を作ることはなくなった、というか若い人がいないのでまず新築がほとんどありません。 あるとしてもプレカット&新建材の家しかないそうです。 なのでこの工法を知る人も時間の問題でいなくなります。 それでいいのかな、日本・・・。 農業は一応(ほんとに一応)守る仕組みがありますが、大工さんの技術に関してはないのでしょうか。 プレカット&新建材でしか建てられなくなったら、それこそ大規模な災害時などに困るのではないかと思うのだけど・・・。 「リスクマネジメント」なんて言葉を聞きますが、日本のリスクマネジメントってどんなのなんだろう? 80年以上前に建てられたこの古民家、構造の部分に釘は使われていません。 木造軸組み工法というのでしょうか、全部組んであります。 解体した些細なところからもこんなホゾが出てきました。 床板をはずしたところ。 以前繭を育てていた時代には火を焚き温めていたそうで、畳の下にあった床板も飴色になっていて美しかったのですが、松材で虫食いもあったので撤去することに。 基礎はもちろん束石。 「耐震性は極めて弱い。直ちにコンクリに変えるべし。」とネットでは出てきます。 が、震災の際束石の家は壊れなかったとか、束石からずれることはあっても家はゆらゆら揺れて免振して壊れないので助かる、とか聞いたこともあります。 実際、熊本の震災の際ここも震度3くらいあったのですが、揺れ方が東京の家と違ったのでその時は怖かったです。 東京ではガタガタガタと揺れたのに、この家はゆら~ゆら~と揺れるのです。 地震の揺れ方にもよるのでしょうが、棟梁たちによると、組んであるから揺れても戻る、そう。 いずれにしても、束石を見たらなんだか愛おしい気持ちになりました。 縁の下の力持ちとはこのこと。 見ることはまずなかなかないものだけに、ずっと見ていたくなってバシャバシャ写真を撮りました。 束石がずれたのか、ぷらぷらしている束もあったので直しました。 垂木の間に断熱材を入れるので、断熱材が落っこちないようにバス板張り。 床下にもぐってやっているのは私です。 上に登ったりもぐったりの繰り返しで、暑い。 でも床下が見えてなんだか楽しい。 でもこの状態、まさに落とし穴状態です。 垂木の上は歩けますが、うっかりバス板に足をのせてしまうと落ちます。 「落つるなよ、落つるなよ」と言ってくれていた棟梁が2回落ちました。 そして断熱材を垂木にはめていきます。 これも落とし穴状態。 少なくとも私はもう見ることのないだろう絵。 次にこの家を解体する人が見るのかな。 絵の横に「2016年」と名前と「8さい」と書いたのはいいのですが、花の絵の中にはなぜか「おこずかいためる。いまおうちのキッチン作ってる。」 同じことをします。 2階に上がる階段が見えます。 最初階段は覆われていて、階段下は収納になっていたのですが、それもはずしてしまいました。 障子と板で四方が覆われていた当初は「さて、二階に上がる階段はどこでしょう~か!」状態でまさにサツキとメイの家のようでした。 それも気に入っていたし、収納もほしいしで残す予定だったのですが、棟梁の奥さんが来た時に「ないほうがいいでしょ!」と言われ、「やっぱりそう?」となり撤去。 やっぱりなくてよかった。 最初の計画からどんどん変わってきているのですが、色々な方の絶妙なタイミングの助言で絶妙にベストな間取りの家になってきています。 本当に不思議です。 リビングの捨て張りも終わったところ。 捨て張りが終わったらいよいよ床張りですが、その前に下処理を。 なにしろフローリング材とかは使わず、厚さ2cmの杉材を使うのでまずは面取り(角を取る)をして表面にサンダーをかけます。 写真にある材の山は一部屋分にもなりません。 もう何日、何十枚やったのかわかりません。 指がますます握れなくなりましたが、作業中は平気なのが助かります。 下処理が終わったら捨て張りにビス留めしていくのですが、ビスが見えては嫌なのでダボ穴を1枚あたり10個掘ってその中でビス留めします。 棟梁と二人でやると早い。 棟梁がダボ位置に印をつけたそばから私がダボ穴を掘り、棟梁が垂木に合わせて材をカットしている間に私が木くずを履いて捨て張りにボンドを塗る、そこへ棟梁が材を置き私がビス留めしていく、その間に棟梁が木口をカットしてダボ位置に印をつけて・・・の繰り返し。 これ以上早くできる二人がいますか?というほどものすごい息の合った作業(笑) 下処理が必要なので全部二人ではできないんですけどね。 キッチン・リビングの床を張り終わるのに3日かかりました。 「えらいことだよ~。気が遠くなるよ~。フローリング材なら一日でピシャーっと張れるよ~。」と棟梁ぼやいていましたが、できあがりは「こりゃええよ~」と床をなでること度々(笑) しか~し、まだこれで終わりではないのです。 ダボでダボ穴を埋めなければなりません。 しかもダボを作れる道具をAmazonで見つけてしまい、ダボも手作りすることに。 今までは市販のダボや丸棒を使っていたのですが、手作りできると床材と同じ材でダボが作れるのです。 でも1000個は軽く超えるので、夜内職か?と思っていたら、娘がアルバイトしてくれることになりました。 棟梁とご近所のNさんが「あーすれば、こーすれば」と面倒を見てくださっていざ開始。 ちなみにNさん、ほとんど毎日のように様子を見にいらっしゃいます(笑) 昨日はメバルとイカのお刺身をいただきました。 一個5円。 最初私が一個10円と言ったのに、娘がなぜか5円に負けてくれました。 今日は学校から帰ってきてから早速とりかかり40個作って200円。 その前は340円。次の日は210円。 5円にしておいてよかった。 昨日は豊後高田まで買い物に出かけ、そのお金で100均でペンを買って喜んでいたので、「アルバイトしてよかったね~」と言いましたが、考えてみたら出所は同じじゃないの・・・。 今日は娘もそれに気がついた模様で「意味ないね~」と笑っていました。 でも助かる。 全然足りないけど。 このあいだの土曜はお友達が遊びに来て、ダボ埋めもほんの少ししてくれました。 ダボ埋めが済んだら飛び出しているダボを削って、床全体にまたサンダーをかけて、塗料を塗って終了です。 気が遠い・・・。 梅雨がまだ明けません。 湿気がすごくて、作業しているとそれでなくても暑いのに、まるでミストサウナに入っているようです。 棟梁も私もダイエットの必要がまったくない体型なのに、ますます痩せそう、というか痩せました。 床材の杉板は乾燥材ではなく、森林組合で割いたばかりの材なのでびしょびしょです。 張ったところは汚れないよう養生シートを敷いて作業しているのですが、そのままではカビがはえそうで怖いので作業が終わると毎日養生シートをはずしています。 掃除して道具をどかして養生シートをはずしてまた掃除して、木の粉だらけになった生活部分を全部掃除してから夕食の準備。 朝は7:30に棟梁が来てしまうので、その前に養生シートを元に戻し、棟梁が来たらコーヒーを飲みながら段取りやおしゃべりをして作業開始、5時まで作業、掃除掃除、夕食、仕事、お風呂、仕事、什器探し、薪ストーブ研究、什器・道具発注・・・・。 ということで、作業の模様はまとめてのアップになってしまい長くなってしまいました。 今日は次の部屋に入ったのですが、その模様はまた。 着々と(遅々と?)進んでいます。 土曜の夜、夕食が終わってそのままそこで倒れ込んで寝てしまい、ちょっと寝たらまた仕事しようと思っていたのにだめで、娘に布団を敷いてもらって布団に倒れ込んだら、娘に 「まったく大工仕事もいいけど、まず体のことでしょ」と言われ、猛烈な眠気の中思わず吹いてしまいました。 それから 「おうちを買ったり借りたりして、みんななんで自分の好きなように直さないでそのまま住むのか、わからない。自分の好きなように変えたほうがいいのにね。」と。 強烈に眠い日に限ってすごいこと言うなぁ。 いずれもごもっともです。 が、私の影響で既に面倒くさい人になってしまったか・・・。 もうちょっと大きくなったら逆に反動で「普通にきれいな家がいい」と言い出すか。 まぁ、当人が幸せならどっちでもいいけれど、母は面倒くさい人間で楽しんでおります。
by norbulingka
| 2016-07-12 02:05
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